2月8日投開票の衆議院選挙が始まった。序盤の情勢では自民党が過半数である233議席を上回り、立憲民主党と公明党が結成した中道改革連合は公示前の167議席から大幅に減らす予想が出ている。自民党が圧勝しそうな勢いである。高市首相は2年間に限り食料品の消費税0を公約に掲げている。しかし、代替財源、実施時期、免税か非課税か制度設計全てがあいまいである。高市首相は「医療のような非課税ではなく、免税に近い」と述べている。実務上から考えても免税にするのが良いと思う。ただ小売業者は仕入れ時の消費税分の還付が受けられるが、売上高1000万以下の免税事業者は益税が消え資金繰りに懸念が生じる。何といっても問題は5兆円の税収減の代替財源である。経済学者調査によると経済効果が薄い、財政規律の喪失とみなされ、更なる国債売りと通貨安を招く恐れがある等の理由で88%が反対という結果が日経新聞に掲載されている。「どうするのであろうか?」と憂慮せざるを得ない。

 

選挙結果がどうであろうと、常に利益という結果を出さなければならないのが経営者である。昨年の12月に㈱MTG社長の松下剛氏の講演を聞く機会を得た。㈱MTGは美容ローラーなどの『ReFa』やトレーニング関連商品の『SIXPAD』など美容機器・化粧品・フィットネス機器などの企画開発・製造・販売を行っていてグロース市場に上場している会社である。昨年の決算は売上988億円、経常利益107億円という素晴らしい業績を挙げている。

松下氏の話は一言でいえば強烈だった。自身の生い立ちから、上場後一気に株価が上昇し2018年には7640円を付けたが、子会社の粉飾決算や意匠権侵害問題等の不祥事が多発し2020年には520円に下落し死ぬような思いをした話、熱烈なプロレスファンである養父のために、アントニオ猪木を口説いて、五島列島でプロレス興行をしてもらった話、そして、今後自分の全ての人生を会社経営に捧げる。状況がどうであろうとすべての条件など関係ない。売上1兆円企業、最終的には利益1兆円企業を目指すと熱く語られていた。私も大きな刺激を受けた。

経営学者である山田仁一朗京都大学教授も「経営の動力は情熱だ。企業が何をすべきか推進する力は、経営者自身の熱量にほかならない」と述べられている。経営には既存事業を磨く「業務遂行エンジン」と、新しい価値仮説を形にする「革新実現エンジン」が、日常の中で回り続けるように習慣化することが必要である。この二つのエンジンを駆動させる燃料は何か。それが「情熱」である。自己の達成よりも仲間への貢献を志向する企業家的情熱は境界を越えて伝わりやすい。経営者は自らこの自己超越型の情熱を実演し、その経験を現場に上意下達ではなく共有として伝える必要がある。なお松下氏の思いのこもった言葉があるので別紙に掲載しました。

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