愛媛県においては、連日2桁の新型コロナウィルスの感染者が出ていたが、この半月ほどは、ほぼ一桁台で推移している。しかし全国ではまだまだ猛威を振るっているようで、一日でも早い収束を願うばかりである。私事ですが、高齢者枠で昨日第一回目のワクチン接種を受けた。接種は全然痛くなくスムーズに終えることができたのだが、今日になって少し接種を受けたところが痛むが、腕が上がらないというようなことはない。3週間後には二回目の接種予定である。

さて、先日毎年恒例となっているサラリーマン川柳の大賞が発表された。たった17文字に込められたサラリーマンの悲哀、家庭での肩身の狭さ、なんといってもシャレを効かせた自虐ネタ等にいつも感心させられ、毎年発表を楽しみにしている。今年は『会社へは 来るなと上司 行けと妻』が見事大賞を獲得。コロナ禍で上司と家族の間で板挟みになっているサラリーマンの悲哀をユニークに読んでいる。「状況がイメージでき、クスっと笑えた」といった共感の声が多く寄せられたようである。『十万円 見ることもなく 妻のもの』が第二位、『リモートで 便利な言葉 “聞こえません!”』が第三位とコロナ関連の句が上位を占め、特別定額給付金やWeb会議などコロナ禍ならではの出来事がユニークに詠まれている。また、大ヒットアニメ「鬼滅の刃」にかけて詠んだ『嫁の呼吸 五感で感じろ!全集中!!!』が第四位に入っている。

妻に頭が上がらない、そんな夫の思いを詠んだ句は世代を超えて多くの共感を集めているようである。このテーマは毎年必ずベスト10に入っていて、多くの心優しき夫の共感を得ているようである。歴代の一位作品だけでもこのテーマが数多くある。昨年は日本ラグビーの活躍を詠んだ『我が家では 最強スクラム 妻・娘』が第一になっている。上空からの撮影で威力を発揮するドローンがちょうど言葉として定着した時期に『退職金 もらった瞬間 妻ドローン』が詠まれている。『仕訳人 妻に比べりゃ まだ甘い』は民主党・鳩山内閣が掲げた政治主導の一環として行われた事業仕分けの評価者の通称が仕訳人である。容赦ない事業廃止、予算の見直しが敢行されたが、同時期に奥さんによる夫のお小遣いの大幅カットが行われたことを詠んだものである。極めつけは『まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる』「行ってきます」と暗い部屋から出勤し、「ただいま」と暗い部屋に帰宅する。まだブラック企業などの言葉がない時代で、残業は当たり前の時代に読まれた句である。「寝てる」というワードセンスが何とも素晴らしい。

夫の悲哀を感じさせる句が多いが、奥さんが実権を持ち、夫は肩身の狭い思いをしているような家庭の方が、どの世代でも、いつの時代でも円満になるということは間違いない。世の奥さん達(家内も含め)は、もう少しご主人に優しくすべきではないのだろうか?