日本はサッカーW杯で辛くも決勝トーナメント進出を果たしたが、最後のプレーに対し、多くの批判を受けている。次のベルギー戦での戦い方がより重要になり真価が問われることになった。
サッカーW杯で盛り上がっているさなかに、6月28日の日本経済新聞に「出光・昭和シェル4月合併」という記事が載った。出光石油と昭和シェル石油は2019年4月に新会社を設立する方針を固めたという記事である。合併に反対していた出光石油の創業家が賛成する意向に転じたので一気に話が進んだようである。
経営統合の形態は株式交換による合併が有力とのことだが、株式交換とは100%の親子会社関係を形成するための組織再編の方法である。出光石油か、昭和シェル石油のいずれかが完全親法人になり、いずれかの会社が完全子会社になる。通常TOB(株式公開買い付け)に比べると買収金額が少なくて済むようである。これと同じような方法に株式移転がある。両社がいずれも完全子会社となって、その頭上に完全親会社が設立される。これを図示すると下記のようになります。
今回の合併は株式交換なのでどちらかが存続親法人になり最後は子会社を吸収合併するのではないかと思われます。株式交換、株式移転どちらとも税制適格要件の充足の有無にかかわらず、株主において特段の課税関係は生じません(所得税法57の4①②)
最近は中小企業においても多くのM&Aが行われている。株式交換、株式移転、適格合併、適格分割等うまく組織再編税制を適用すれば、課税関係は生じませんが、原則無対価(株式交付のみ)が条件となります。