中国経済の減速懸念を背景に世界中の株価が下落し、金融市場の動揺が続いていたが、ようやく終息に向かいつつある。 そんな状況の中でも、上海株式市場はまだまだ、不安定な状況です。中国の投資家の中には、多額の負債を苦にした自殺や、自暴自棄になり通り魔殺人を起こした男性までいるようです。
自殺者と言えば、日本も自殺率の高い国のようです。平成26年の日本の自殺者数は25,427人です。 本当に多くの人が、自ら命を絶っていると改めて驚きます。それでも、平成23年までは3万人もの方が自殺をされているので、減少傾向にはあるようです。
この自殺予防のために活動している「日本いのちの電話」という組織があります。 愛媛にも「社会福祉法人愛媛いのちの電話」があり、相談員の方々が、苦しみや悩みを抱えながら、誰にも相談できずに自殺の危機に追い込まれる人たちの心の支えになるよう、日々電話で対応をされています。
いのちの電話の活動はすべてボランティアです。相談員になるためには一年半の養成講座(自費)を修了し、認定を受ける必要があります。 相談員として登録されると無報酬でシフトに入り電話相談にあたる。私も、監事としてかかわらせていただく中で、その活動内容を知り、本当に奉仕活動の模範だし、利他業そのものだと正直驚きました。
当初、「何故、相談員の方々はここまでできるのだろう?」と疑問に思っていました。 当然「人の命を救いたい」という崇高な使命感でされているのであろうが、重い活動なので使命感のみで続くのだろうかと思っておりました。
そんな時、ある相談員の方から「いのちの電話の基本は相手の気持ちに寄り添い、ただひたすら話を聞いてあげることだが、それでも電話対応中に、 そうではないだろう、甘えている、その考えは間違っている等の思いがムクムクと湧き上がってくることがある。その時初めて、自分の持っている価値観や考え方がはっきりとわかってくる。 そういうことがあるからこの大変な奉仕活動が続けられる」という話を聞いて非常に感銘を受けました。
これはすべてに当てはまることだと思います。つまり「傾聴」することがすべての始まりなのだと思います。 コミュニケーション能力もそこから出発するのだろうと思います。相手の話を聞く姿勢の大切さに改めて気付かされました。