私の故郷には中学校の卒業生が還暦の年に集まって、藤縄神楽(愛媛県の無形文化財)の奉納を受け会食をするという催しが父の代以前から行われています。 私も今年晴れて還暦を迎えることになり先日参加してきました。

中学以来45年ぶりに会う同級生なので、皆一様に年を取って、名前を聞かないとわからない人が多く、あちらこちらでお互いに「誰だったっけ?」という会話が聞こえてきました。 久しぶりの再会なので話は尽きないのですが、還暦ともなると皆それぞれ歩んできた年月の重みがあり、一人一人の人生模様が感じられました。 そんな中でも中卒で就職した仲間がしっかりした人生を歩み、幸せな人生を送っているように感じられ本当に立派だと感心させられました。

その時に『人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力』という稲盛氏の言葉を実感しました。 これは稲盛氏が能力はあまりなくても熱意と考え方で素晴らしい人生が送れるということを自らの体験を通じてたどり着いた人生の方程式です。

つまり、人生や仕事の結果はこれらの三つの要素の掛け算で決まるというものです。 能力とは才能や知能といったものですが、これは多分に先天的な資質を意味します。 それに掛かるのが熱意です。 熱意は成功の大きな要因です。 自分にはそれほどの才能はないと思って、執念ともいえる熱意をもって人一倍努力していけば物事は必ずと言っていいほど成功します。 しかし、その熱意が正しい考え方に基づかないものであれば、成功の要因であったその熱意、執念が没落へのきっかけとなります。

そこで一番大事なのが考え方です。 この考え方次第で人生は決まってしまいます。 考え方とはいわば心の在り方や生きる姿勢のことです。 つまり哲学、理念、思想といわれるものです。 日本は今、民主主義国家でありどんな考え方を持とうが自由ですし大切な権利です。 しかし、 「その自由な心で、 自分がどのような考え方を選択するかによって、 人生は大きく変わり、 運命さえも180度変わってしまうことをどれだけの人が知っているのだろうか?」 と稲盛氏は考え方の大切さを述べられています。
「正しい考え方で努力すれば皆一様に素晴らしい人生を送ることができる」と常日頃から言われています。 そのことを一人でも多くの人に知ってもらいたいという思いで全国で稲盛和夫公開フォーラムが開催されています。 実は今年の8月6日松山市でも公開フォーラムが開催されます。 せっかくの機会ですので是非聞いていただけたらと思います。 連絡先は089-951-3444(稲盛和夫公開フォーラムin愛媛事務局)です。