3月11日の東日本大震災から50日以上たったが、まだまだ震災の爪あとは生々しい。又、福島原発の放射能漏れは続いており、復興の大きな障害となっている。この重しを取り除かない限り、本格的復興は程遠いといわざるを得ない。
前回、復興のための財源に震災目的税をと述べたのであるが、今、復興目的税として国会で盛んに議論されている。私は、目的税として消費税と所得税、法人税とをセットでまずは2年間ぐらいの増税が妥当ではないかと思う。色々問題もあるし、議論すべきことは多々あるが、増税なしでは復興への財源確保は不可能だと思う。しっかり議論し、しかし迅速に法案を成立すべきである。
けれどもこのような惨事に遭うと普段から高収益で、内部留保が厚い会社にしておくことがいかに大切かが解る。日ごろから利益をしっかり確保できる経営をしていなくてはこのような災害にあうとひとたまりも無い。
二宮尊徳の言葉に『経済無き道徳は寝言である』という言葉がある。いかにきれいごとを言っても、経済力が無ければ何もできない。寝言である。普段からしっかりした経営を行い、しっかり納税をする。そしてこのような非常時にも従業員の雇用を守り、取引先の支払いができることは大きな社会貢献である。
今回の震災でも、ソフトバンクの孫社長はじめ多くの経済人が義援金を寄付されている。普段からしっかりした経営をしていればこそ、今回の震災に対してもそういう大きな社会貢献も可能となるのである。
また尊徳翁は続けて『道徳無き経済は犯罪である』とも言われている。何をしてでも儲ければ良いなどということは犯罪である。まさに名言である。
今回の東日本大震災からの復興は日本の3度目の奇跡といわれている。一度目は明治維新、2度目は第二次世界大戦の敗北からの復興である。3度目の奇跡は起こせるか?まさに日本の真価が問われています。
日本人全員が今回の震災の被災者の悲しみや苦しみを共有し、心を一つにして復興のために頑張れば、必ずや3度目の奇跡を起こすことができると信じています。日々懸命に努力して、一日でも早い復興を成し遂げましょう。