早いもので今年も残りわずかになってしまいました。毎年この時期になると『今年はどれだけ真剣に仕事に打ち込んでこれたか?』と自分に問いかけ、それと同時に『因果倶時』という言葉を思い出します。
これはドトールコーヒーの創始者である鳥羽博道氏が日経新聞の私の履歴書の中で座右の銘として書かれていました。
鳥羽氏は“いくつかの言葉が自分の支えになったが、その中でも座右の銘を挙げるなら因果倶時である。因果倶時という言葉は釈迦の言葉で原因と結果というものは必ず一致するという真理である。現在の果を知らんと欲すれば過去の因を見よ、未来の果を知らんと欲すれば現在の因を見よ。この言葉を知ったとき、身の引き締まる思いがした。”と述べられ、
さらに“現在の自分は過去の積み重ねの中にあり、将来の自分がどのようになるかと考えるなら、一日一日の積み重ねの中に将来の自分があると理解した。人生の真理をこれほど厳しく、短く突いている言葉はない。この言葉を知ったとき、恐ろしい思いがし、一日一日を真剣に生きよう、いや一日どころか一分一秒もおろそかにはできない、と息の詰まる思いがし、この言葉を忘れないように紙に『因果倶時』と書き、会社の机の横に貼り、出社するたびに「今日一日が将来につながるのだ」と自分に言い聞かせ、仕事に打ち込んできた。”と書かれていました。
稲盛氏も“現在は過去の努力の結果、将来はこれからの努力により決まる。”と述べられています。同じ意味だと思います。
毎日を真剣に生きてきた人と、毎日を目的意識もなく怠惰に生きてきた人とでは人生というドラマの結果は大きく変わってくるのだと思います。
厳しい経済状況が続いていますが、明日を信じて毎日真剣に努力を重ねて素晴らしい未来にしていきたいものです。
今年も色々お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください。