令和元年10月31日

台風15号、19号等の影響で東日本で甚大な被害が発生している。100人にも及ぶ多数の方が亡くなり、被災されて避難生活を余儀なくされている多くの人がおられる。衷心よりお見舞い申し上げます。日本列島は最近毎年のように甚大な災害が発生して、いつ何が起きても不思議ではない状況である。今までとは違う抜本的対策が必要になってきているようである。今こそ国を挙げて対策を講じなければならないと思う。

そんな中、ラグビーW杯が日本で開催されている。ベスト8で南アフリカに敗れはしたものの、日本チームの活躍が人々に勇気や感動を与えて、大変な盛り上がりを見せている。先日、ある方が今回の日本ラグビーの活躍で、「にわかファンになった」と言われていた。「何故こんなにも熱くなるのか?」とも言われ、ラグビーの魅力の虜になったようだった。何故、日本中がにわかファンで溢れるのかその理由を考えてみた。

  • 第一にはラグビーそのもののコンテンツの高さにあると思う。ラグビーはアメリカンフットボールと違い防具もほとんど着けず、ゴールを目指してフルボディコンタクトで激しくぶつかりあう。それは見る者の闘争本能を揺さぶり血をたぎらせる。そして試合が終わればノーサイドの精神である。つまり敵も味方もなくなり仲間になる。お互いの健闘を心から称えあう。今回の大会でもそんなシーンを幾度となく目にした。ラガーマンはジェントルマンであり、本当に魅力的なスポーツである。
  • 第二には日本代表の躍進である。それも予選の4試合は、初戦のロシア、格上のアイルランド、難敵サモア、宿敵スコットランドと全ての試合において単に勝つだけではなく、劇的な勝ち方を続けた。実にすさまじい強烈な奮闘ぶりであった。日本中がその勝利に沸き立ち新たなファンを掘り起こした。
  • 第三は愚直なまでの『ONE TEAM』である。私はこの精神に一番感銘を受けた。日本代表30人のうち15人が外国出身者である。多様な国籍の選手たちが『日本の勝利』のために、自己犠牲も厭わず、ただひたすらに、何度も相手とぶつかりながら懸命にパスをつなぎゴールを目指す。今回の日本代表はまさにワンチームであった。選手たちが長期間にわたる合宿の中で「ハードワークの文化」と「世界一の練習」を実行し、その過程で控え選手やスタッフの人達も含めてワンチームになっていったのだろう。

 

リーチマイケル主将も言っていたと思うが、今回の日本代表は将来の日本社会が目指すべき姿ではないだろうか?少子高齢化の日本社会は生産人口が急激に減少する。それを補うには外国人の方々の力が必要になる。多様な国々の方を受け入れ活力ある社会を目指すには、日本代表の精神『ONE TEAM』は大いなるモデルになるのではないかと思う。