お客様の決算報告をさせていただく中で、人手不足が深刻になり思うように業績が上がらないお客様が見受けられる。特にいわゆる職人と呼ばれる方たちの人手不足が深刻で、仕事はあるが思うように受注できない状況のようである。

そういう現状を打破するためであろうが、愛媛県と伊予銀等が総務省の「平成29年度IoTサービス創出支援事業」の委託事業として求人情報・移住情報サイトとして「あのこの愛媛」を10月に開設している。「あのこの愛媛」は、愛媛県内で暮らす人たちや、愛媛県に移住を希望される人たちに必要な仕事情報や移住に関する様々な情報を提供するとともに、県内各事業者には、求人情報を簡単に登録・公開でき、応募を受けられるシステムも無料提供するサイトである。

そのことを先日BSジャパンの日経プラス10(全国放送)で特集していた。驚いたことに、愛媛県松山市の今後の成長期待度はなんと全国で4位とのことである。愛媛県は第一次産業、第二次産業、第三次産業がバランスよく存在する点、通勤通学時間の短さが全国1位、仕事時間の短さが全国2位、自由に使える時間が全国1位、住宅家賃の安さが全国4位等々とその理由が挙げられていた。住環境が充実しているため、手ごろな住居費で職場に近い場所に住むことができることや、電車やバス、道路などの交通網が充実していることが背景にあるようである。愛媛県の有効求人倍率は上がり続けこの10月には1.59倍にもなっている。この愛媛のポテンシャルの高さを売り物に新しく移住者を迎え労働人口を増やすことができれば、大きな伸びしろがあるということである。

愛媛県内の伊予銀行本支店、セブンイレブン各店、フジ各店に「あのこの愛媛」の求人情報を発信するビーコンと呼ばれる端末が設置されている。「えひめのあぷり(えぷり)」をスマートフォンにインストールの上、近づけば求人情報に関する通知が届き、付近の求人情報がすぐに閲覧できるとのことである。全国でも先進的な取り組みなので番組でも取り上げられたのだと思う。人手不足に苦しんでいる企業は「あのこの愛媛」に登録されるのも一手だと思う。

近年、経済成長は東京一極と言われて久しいが、愛媛は全国でもまだまだ成長余力がある地域と言うことだ。久しぶりに明るい話題に触れた気がする。県内のみならず広く人材を求め、会社を成長させより豊かな地域になれるよう頑張っていきたいものです。