私ごとになりますが、1月26日に父が亡くなりました。 満85歳でした。 闘病生活が長かったので仕方ないと思いますが、やはり残念です。
葬儀には、月末の忙しい中にもかかわらず、多くの方に参列していただき本当に申し訳なく、またありがたく思いました。 紙面を借りて心よりお礼申し上げます。
今回、喪主を務めて、皆様のご厚情のありがたさを身に染みて感じました。 その大切さを父が気づかせてくれたように思います。

父は生前に祖父が始めた製材業を継承して営んでいました。 始めた当初は終戦後のことでありなかなか羽振りが良かったようですが、時代とともに製材業も難しくなり、だんだんと縮小していったようです。 70歳くらいまで頑張っていてまだ続けたいようでしたが、決算書上からは存続が厳しかったので、廃業を勧めて法人を清算しました。

父はいわゆる才覚あふれるような人間ではなかったのですが、とにかく働き者でした。 盆正月以外は毎日毎日製材所に通い詰めでした。 それが製材業という斜陽産業を、遅くまで続けることができた大きな要因だったのだと思います。 そして私が父から教わったこともその働く姿勢でした。 父は自分の働く姿を見せることによって、月並みではありますが一生懸命まじめに働くという人生で一番大切なことを教えてくれたのだと思います。

稲盛和夫氏(京セラ名誉会長)も、「とにかくまじめに働きなさい」とよく言われます。 「誰にも負けない努力が必要です」とも言われます。 誰にも負けない努力はなかなかできませんが、「それには仕事を好きになることです」と言われています。 どんな仕事であっても、それに全力を打ち込んでやり遂げれば、大きな達成感と自信が生まれ、また次の目標へ挑戦する意欲が生まれます。 その繰り返しで仕事が好きになっていくと言われます。 つまり「懸命に仕事に打ち込むことにより、仕事が好きになるというご褒美を与えてもらえる」ということなのだと思います。

今後も、亡き父の教えを胸に刻んで、一生懸命真面目に働いて、自分に恥じない人生を送りたいと思っています。