2012年を振り返ると最大のニュースはやはり総選挙になると思う。結果は自民党の圧勝で294議席を獲得し、公明党の31議席を合わせるとなんと衆議院の議席の2/3以上を獲得した。 結果だけを見ると圧倒的支持を受けたことになるが、3年前に民主党に政権交代したような熱気が感じられない。消去法で選ばれたといわれるがそのとおりだと思う。

こうなったのも、3年3ヶ月の民主党政権があまりに稚拙だったことへの反動である。民主党の議員たちも何故そうなったのか真剣に反省しなければ、民主党の明日は無いと思う。

民主党には人材がいなかったといわれるが、それは民主党議員が野党時代に一人ひとりが真剣に自分たちが目指す政治を実現するためにはどうすればよいか?そのため超えなければならないハードルは何か?他の国でどういう成功事例があるか?等々その目指すべき政治を実現するために、政策等の勉強を地道にしていなかった証拠だと思う。政権に就いたからといって急にその能力が上がるはずも無いのである。民主党議員はその努力不足の大きな代償を払ったことになる。今度こそ地道に研鑽を積んで欲しいと思う。

安倍政権にはぜひ頑張っていただきたいが、政権が変わったところで日本の置かれている状況が一変するはずも無く、厳しい状況が続くことに変わりはない。景気回復、原発事故処理、尖閣問題等々、課題は山積している。政権交代に浮かれることなく、真摯にすばやく取り組んでもらいたい。その真価が問われるのはこれからである。

私たちも今後の政権運営やその成果をしっかりと観察し、どの政党や議員が、心底から日本を良くしたいと日々努力をしているかを見極めなければならない。国家の未来を託すのであるから、国民にも選ぶ責任があると思う。

今後、我々中小企業の経営環境はますます厳しくなっていくと思われるが、政治家のみでなく私たちも一人ひとりが懸命に努力しなければならない。その結果、利益を確保し、納税をし、雇用を維持することは何よりも勝る大きな社会貢献であると思う。

残念ながら、政治があまり当てにならないので、我々一人ひとりが置かれた場所でその使命を果たしていけば、日本の未来も必ず開けるものと信じている。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。