世界中が興奮した平和の祭典オリンピックも終わりその熱も冷めてきたところですが、オリンピック前にNHKで有名選手の特集をしていました。その中の一人に体操の内村航平選手が取り上げられていました。
彼が高校生のとき、オリンピックの選手が次々とコバチという離れ業を決めているのをテレビで見て自分も出来るのではないかと考え、イメージトレーニングを重ね、実際にやってみたら出来るようになったと語っていました。その中で特に興味を引いた言葉が『イメージトレーニングを重ねることによって、勝手に筋肉が動いて出来た』というくだりです。
実はこの内村選手の話をある地元の有力企業の経営者がいたく感激して私に語ってくれたのです。彼は『近藤さん一人称なんだよ、3人称じゃないんだよ』という表現で私に語ったのだが、始めは彼の言っている意味が理解できなかった。
それはどうも自分がどれだけ当事者としてイメージが出来るかということを言いたかったのだとわかった。
彼はそれに続いて、『経営も同じだと思う』とも言った。つまり事業の成功をいかに一人称で考えて、イメージできるかということだと思う。
それも繰り返し繰り返し見えてくるまで考えられることが、大切な成功要因になると思われる。どんな仕事でも、特に新規事業の場合は、いかに成功イメージを描けるかがキーポイントになるのだと思う。
そこまでイメージできれば内村選手の言葉を借りれば、『勝手に筋肉が動く』のである。つまり勝手に成功出来るのである。
将来どんな会社にしたいのか?どのくらいの規模を目指すのか?社員の処遇は?どんな成功イメージを描けるかで、事業の成否が決まるといっても過言ではないと思う。
もちろんイメージが描ければそれに向かって誰にも負けない努力をしなければならないのは当然のことである。