早いもので2012年も一ヶ月が過ぎようとしている。2011年は何といっても東日本大震災の年でした。今年はどんな一年になるのでしょうか?少しでも明るい年になってもらいたいものです。

 

さて、先日から通常国会が始まっているが、一番の議題は野田総理が成立に執念を燃やす社会保障・税一体改革案であろう。私も第2部の税制抜本改革案を中心に目を通してみた。内容はわが国の世界に誇る社会保障制度は「支えあう社会」の基盤である。その基盤が人口減少、少子高齢化の進行や格差の拡大で危機に瀕しているので税でまかないたい。というものである。増税項目は色々あるが主に消費税、所得税、相続税の次の項目である。

 

①消費税は2014年4月より8%、2015年10月より10%に段階的に引き上げを行う。
②所得税は課税所得5000万円超について45%の税率(現行1800万円超40%)を設ける。
③相続税は23年度税制改革案で見送られた基礎控除額の引き下げ(5000万円→3000万円法定相続人一人当たり1000万→600万円)である。

 

私も今の危機的財政状況を考えると増税はやむをえないと思うが、納得できないものがある。一番には、あまり話題にはなっていないが、国会に提出が予定されていた納税者権利憲章の制定が直前になって見送られたことだ。先進諸国で納税者の権利憲章が無く、納税の義務のみがあるという国はまれである。民主党は自民党が反対するので見送ったと説明しているが、増税をお願いするのに納税者の権利を保護しないのはいかがなものであろうか?

 

また、同時に公務員給与の削減法案と国会議員の定数削減法案が審議される。国が言っているように人口減少に苦しんでいるのであるから、公的機関の削減も当然である。人口は減少してもお役所だけは同じでは正にギリシャになってしまう。

 

更にここにきて低所得者には1万円を支給する法案が浮上してきた。国家財政が危機に瀕しているので増税案が提出されたにもかかわらず、またバラマキをするのか。国民を愚弄しているのかと言いたくなる。

 

あの3.11で助け合った日本国民を信じるべきである。自分たちが身を削り真摯に訴えかければ必ず理解は得られると思うがいかがでしょうか?