日本で開催された伊勢志摩サミット(G7)が、世界経済の減速阻止策等を柱とした首脳宣言を採択して5月27日に閉幕した。 その足で、オバマ大統領は、現職の米国大統領としては初めて被爆地広島に訪れ献花し、被爆者とも対面した。 米国国内では原爆投下に関して様々な意見があるようだが、原爆投下は大量殺戮を意図したもので、まさに愚行であり、 人類の汚点であることには間違いない。大量殺戮兵器など無いほうがいいに決まっている。 簡単ではないのは分かっているが、人類が信じあえる平和な世界が早く訪れてほしいと思う。
同時に安倍総理が来年4月の消費税の増税を再延長することを決めたという報道がなされている。 どうせなら軽減税率の実施も再検討してほしいものである。
さてそんな中、今年から実施されているマイナンバーについて気になる記事が日経新聞に載っていた。 携帯電話会社と連携して、スマートフォンを使った本人確認システムを作るというものである。 日常持ち歩くスマホにマイナンバーカードの情報をダウンロードし、読み取り機にかざすと本人かどうかを特定できるようにし、 クレジット決済や病院での健康保険などの本人確認で活用するとのことである。平成30年度に関連法を改正し、 翌31年度からの実用化を目指す予定である。
もともとマイナンバーカードは公的な身分証明書である。 今年から税、社会保障、災害時に限られ使用されているが、当初から税務署や年金事務所に限らず、 市役所、図書館、病院等にも利用範囲を広げることは予定されていた。
今回の報道によれば、そのカードの個人認証機能の利用を、民間企業にも開放し、 買い物等のクレジット決済等の利用拡大を想定しているようである。 そうなれば、複数のクレジットカードの認証機能をマイナンバーカードに集約し、スマホでダウンロードすれば、 読み取り機を導入している店でクレジット決済を使える。何枚ものカードを持ち歩く必要もなくなることになる。
セキュリティーの問題は、マイナンバーを暗号化して情報をやり取りすることで外部への流出を防ぐとのことである。 なおスマホ紛失時にはスマホ通信を止めればカード会社への停止連絡は不要になる。 利便性を高めてマイナンバー制度の定着をという政府の戦略だが、 将来はマイナンバーカードがライフスタイルそのものを変えているかもしれない。