順調な滑り出しをしたアベノミクスも、第三の矢である民間の設備投資を促進する成長戦略の成果が十分でないまま消費税増税を控え、今まさに胸突き八丁にさしかかっている。

そんな中、先日、認定支援機関向けの経営改善・事業再生の研修を2日にわたり受講してきた。36名の受講生を6グループに分け、事業再生計画、経営改善計画の策定支援方法を、事例ごとに、グループディスカッションを中心に研修が進められた。受講メンバーは我々のような税理士、公認会計士と金融機関の方がほとんどだった。

経営不振に陥った自動車部品製造業、レストラン業、ドラッグストアー等6事例を題材にまずグループ相関図ビジネス俯瞰図等を作成し企業実態の把握をして、窮境原因、経営課題を明確にして、その除去可能性や解消の方向性をグループごとでまとめて、全体で各グループが発表を行った。おおむね結論は一致していたが、中にはユニークな意見もあり、金融機関の本音の部分も垣間見えて勉強になった。

後先になってしまったが、そもそも認定支援機関とは正式には認定経営革新等支援機関という。これは中小企業庁が中小企業を巡る経営課題が多様化・複雑化する中、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等を支援機関として認定した機関のことである。私も個人として今年の3月に認定を受けた。

認定支援機関の支援業務は多岐にわたるが具体的に次のような支援策がある。
窮境企業の経営改善計画策定支援(策定報酬2/3の補助金あり)
②商業・サービス業等の事業者が認定支援機関の助言を受け経営改善のために設備投資を行った場合の 減税措置
③経営環境の変化等により一時的な業績悪化への対応のため事業計画の策定支援・実行支援等を受ける  事業者を対象にした日本政策金融公庫による低利融資
④創業や経営多角化等による新たな事業計画の策定・実行支援等を受ける事業者を対象にした日本政策  金融公庫による低利融資
⑤新たに起業・創業や第二創業を行う女性や若者に対して計画の実施に要する費用の一部助成

その他にも色々あるが詳しくは当事務所(089-973-7577)か、四国経済産業局中小企業課(087-811-8529)にお問い合わせいただきたい。