強烈な円安が続いている。29日には一時1ドル=160円をつけた。どこまで円安が進むのか目が離せない。コロナ前後で生活スタイルが大きく変わってしまった。当然経済も大きく変化した。そんななか、先日「危ない経営者の見抜き方」という記事を目にした。駄目な経営者の事例が何例か取り上げられていた。その記事を読み改めて、稲盛和夫氏の教えが、いかに原理原則にかなっているのかを実感した。そこで経営者としての大切な心構えを何点か取り上げてみます。

 

  1. 経営者の考え方
    経営者がどういう人物であるか、経営者の人柄や、考え方が会社の盛衰を決定すると言っても過言ではない。一番重要な点である。つまり、経営者の人格が会社の盛衰を決めてしまう。「もちろん人柄がよくなければ駄目だが、お人よしではいけない」経営者には重厚な人格が求められる。だから「心を高める、経営を伸ばす」なのである。
  2. 経営は強い意志で決まる
    経営は順調な時ばかりではない、むしろ逆境な時の方が多い。逆境とは売り上げが落ち、利益がなくなり、コロナ禍の時のようにそれが長時間続いてしまうことである。そんなときは、赤字受注をしたり、値引き販売をしがちになってしまう。しかし、逆境に陥った時こそ、経営の原理原則をかたくなに貫く強い意志が必要である。先行き不透明な時代である。そんな時こそ自分の信じた道を必死に貫いていく強い意志が経営者には求められる。
  3. 目標と実現
    経営者は企業が成長することを目標に立てるが、得てして、自社の現在ある技術力、財務力、人材を無視して売上拡大に走りがちである。売上拡大は、技術力等の総合的な力をどのように発揮したかが重要であり、なにより目標に届いたかどうかが問題である。経営に打ち込んでいる経営者は、実に堅実で、実力以上の目標に向かって走ることはしない。今、何が問題で、それを解決するにはどうすればよいか、業務の改善と合理性を求めて経営に打ち込まれている。
  4. 経営は実務
    ITベンチャー企業等の経営者の中には、高学歴や知識の豊富な方がいらっしゃる。そういう方は話がうまいし、期待感を抱かせることが上手である。しかし、結果はうまくいかない場合がある。そういう方に共通しているのは、経営を頭でされているのである。経営は実務であるということを肝に銘じなければならない。

 

他にも重要な事項があるのだが、紙面の都合上以上にします。このような点は普遍性の高い視点であり、原理原則である。これに反する行為は結局成就することはないと思われる。