株価が上昇を続け、日経平均株価は約6年ぶりに15,700円台の高値となっている。 これは欧米株が最高値を更新していることと円安が進行していることが理由と言われている。 日経平均の今年の上昇率は51%に拡大し、欧米主要国と比べても、日本が最も上昇しているようである。
多くのアナリストが今後も安定して高値圏が続くと予想しているが、何せ株価のことである、有事等が起これば大きく乱高下するのが常である。 来年の今頃はどうなっているだろうかと思う。

さて、株式投資をする場合の代表的指標になるのが、PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)等である。

PERは「株価÷一株あたりの利益」で計算される。 見方を変えれば何年先の一株あたりの利益までが株価に含まれているかの数値である。 たとえばPERが10倍であれば10年先の利益が現状の株価に含まれていると考えられる。 一般的に14~20倍が適正と言われている。

PBRは「株価÷一株あたりの純資産」で計算される。 これは会社が解散した場合の企業価値である。 株価と純資産が一致するとPBR=1倍となり底値圏といわれているが、日本の株価が低迷しているときは軒並みPBRが1倍を下回っていた。

ROEは「当期純利益÷純資産×100」で計算されパーセンテージで表示される。 これは株主資本をどれだけ有効に活用しているかを判断する指標である。 ROEが高く推移している会社ほど高成長を遂げている企業といえる。 10%程度が普通と言われている。

以上が株価指標の代表例である。 ただ最近株式投資がマネーゲーム化してしまっている現状をみると、時代錯誤といわれるかもしれないが本来の姿ではないように思われる。
もともと株式市場は会社が資金を調達する場であり、投資家はその会社の株を購入することによって資金を提供し、長期に応援するのが本来の姿なのだと思う。
その企業が投資に値するかどうかは、その会社の経営者が崇高な経営理念や、哲学を持って、従業員のため、株主のため、取引業者のため必死に経営に当たり、結果を出しているかどうかで決めるべきだと思う。 そういう意味では上場企業の社長は本当に多くの人に対して責任を負っている。 株式投資には、我々もその経営者の力量を見極める力が問われているのだと思う。